• hono
  • hono
  • hono
hono
Flame confined
Iconic of candle

Candlelight is caught up and transmitted by the invisible flow of air. Hono is designed to capture the mysterious nature of candlelight in a white acrylic tube, recreating the warmth and glow in the wind through a programmed LED, providing
users with sense of attachment.

How To Use
Turn on / off Hono+
To turn on and off Hono+, rub gently 2-3 centimeters below the tiny hole on Hono+ with the special matchstick.
Blowing
Blow gently into the tiny hole on Hono+ to enjoy it flickers like a real candlelight. Also, it automatically turns on in 10 seconds after blowing it out.
Stand
The stand holds the Hono+ and it can be placed wherever you want.
Wall Hunger
Hono+ can be hanged on the wall with the attached wall hanger.
Award

2005 Good Design Award
2006 JIDA Design Museum selected
2007 Red Dot Design Award
2007 Japanesque modern Collection
2009 Kansei-kachi Sohzo Museum Tokyo

Spec
price 9,500yen(without tax)
name hono - electric candle
code 24020
size W16mm x H270mm x D16mm
weight 65g
color White
the term of a guarantee 1 year from day of purchase
accessories hono body/Stand/Matchstick/Wall holder/Battery recharger/Manual
charging adapter in: AC100V(50/60Hz)
out: DC5V 90mA
voltage DC1.2V 100mA
charging time about 15hours
continuous use time about 8hours
range of temperature 5-35 degrees 15-85%
tronc
brillo
hono
honoが生まれるまで

honoの企画を行ったのは、かねてから、デザインとは何かという自分への問いかけに対してうっすらと答えが見え隠れしだした時期であり、その禅問答の答えを言葉で伝えるのではなく、モノの力を借りて表現して行こうと考えた。

「百聞は一見にしかず」という諺、言い換えれば「言葉に勝るビジュアルツールのコミュニケーション能力」である。デザインは考え方や思いをビジュアル化することで、言葉の境界線を乗り越えて、瞬時にそれを伝えていく力を持っている。そう、アイコンを作る作業がデザインなのかも知れない。

2005年1月、JIDA未来展で発表したpicture,factoryによって急遽参加が決定したその年のサローネで発表する新たなアイテムは、私の考える「デザインとは何か」という問いかけの答えをカタチに置き換え、ノーボーダーなアイコンを作るというプロジェクトとなった。

私は世界の誰もが、その光に敬虔な気持ちを抱くところに着目した。蝋燭、キャンドルである。このキャンドルの揺らぐ炎の敬虔さや不思議なリズムのメタファーをさらにスーパーリアルにすることで、キャンドルのアイコンが作れるのではと考えたのである。そのためには、弱く吹きかけるとちらついて、強く吹きかけると消える、ろうそくの有り様を完全に再現できるギミックがないと、完璧なアイコンはできないと考えていた。

カタチ

極めてシンプルな真っ白な円柱形で上から40ミリ位のところにあるLEDが透けて揺らいでいる。
ろうそくのカタチを模しながら、その中に炎が閉じ込められているかのような様相。

アフォーダンスデザイン

誰もが既視感のあるキャンドル、その中に「揺らぐ炎」が見てとれる。
近寄ってきた人は、何も言わなくても「ふぅー」と息を吹きかける行動をとる。
そして、ちらつく動きを見て、もう少し強く吹いてみる。と、次の瞬間、炎は消える。
無意識に消えることを予感していたけれど、吹いてみたら本当に消えてしまうとは・・・という驚きと、
そこまで自然に導かれていた自分への笑い。

行為のデザイン

既視感のあるキャンドルのメタファーとして、キャンドルを扱う慣習や行動パターンをうまく利用することで言葉を使わずとも、私の導きたい世界へいざなうことができるということ。そして、デザインとはカタチを超えたたくらみであることにも、そっと気づくことになる。
手に持って、炎を吹き消したすべての人の顔が笑顔になる装置のデザイン・・・、つまりカタチのデザインではなく笑顔を作るための仕組みがデザインされていることに気づき、世代や人種を超えて「デザインとは何か」を伝えることができるのである。 honoは、スマイルも生み出す

メイキング

炎の揺らぎに近いLEDデューティの変化をどうするか・・・キャンドルの炎のアルゴリズムを解析してプログラム化するには、CPUが不可欠である。また、吹いたら消える仕組みに関しては、風圧センサーをあたってみたのだが、そのサイズが問題となり、理想とする大きさを実現できない。では風圧ではなく音をひろうのはどうだろうか。だが話し声や雑音で消えてしまうのでは興ざめだ。

その解決法のヒントは笛だった。私が吹いても子供が吹いても「ド」は「ド」である。人が息を吹きかける音の周波数帯域だけにフィルターをかけて読み取るようにすればいい。こうして、キャンドルの炎を表現するギミックの理論ができあがった。

しかしもう発表は目前に迫っていた。協力していただいたエンジニアの方々には、あの短期間で試作品を完成させてくれたことに心から感謝している。 非接触充電の試作実験

リリース

2005年4月、喜多俊之氏のプロデュースによるTOKYO DESIGNがhonoの発表の場となった。
70本の試作品を持って、ミラノ市内のミングーチ美術館でリリース。honoの光の効果を考えて地下の会場だったため、当初来場者は少なかったが、JDNを始め様々なメディアレポートの速報のお陰で徐々に口コミが広がり、友人を連れて何度も見に来る人が増えてきて、3日目には身動きができないほどの来場者となった。 オープンの日には、METAPHYSブランドの誕生日を祝うと称して直径1mのケーキを用意し、30本ほどのhonoを立てて、キャンドルの炎をみんなで吹き消すイベントを試みた。
一斉に息を吹きかけ、消えると拍手と大歓声。そして笑顔。10秒後に再点灯するとまた笑顔。

「METAPHYS Birthday Party」は予想以上の盛り上がりを見せ、予想以上の笑顔の洪水のうちに終了した。これが「コンソーシアムブランド METAPHYS」が生まれた瞬間である。
大歓声がこだまする会場内
子どもにも直感的に理解できるアフォーダンス